2021年10月30日土曜日

明治以降の歴史的事件まとめ | 警視庁140年の十大事件

2014年に警視庁がアンケートを実施


警視庁が創立140年を記念して、「みんなで選ぶ警視庁140年の十大事件」というアンケートを2014年に実施していて、その集計結果が警視庁のホームページに掲載されています。


明治時代になって創設された治安維持機構としての警察の活動の中で、報道等で印象に残ったものなどを来場者に記載してもらって、それを集計したもののようです。

このアンケートはあまり話題になっていないようですが、個人的にはとても興味深いものだと思ったので、今回はそのアンケート結果を少し紹介しながら、個人的な見解なども交えて歴史を振り返ってみることにします。

本家のサイトには、1位から100位までが掲載されていて、事件の概要と共に来場者の簡単な感想なども付けられていて、非常に分かりやすいページになっています。興味のある方は是非そちらもご覧ください。



第1位 - オウム真理教事件


第一位は予想通りでもありますが、オウム真理教の事件がランクインしています。

「事件」というと、私も真っ先にこの一連の事件、特に地下鉄サリン事件のことを思い出してしまいます。世界的にも、都市部で起こった無差別テロということで、非常に注目度の高い事件です。

当時はテレビなどの報道番組は殆どがこの関連の内容ばかりで、特に上祐史浩氏はどのチャンネルを回しても出演していたような印象があります。話す内容も怪しいものばかりなのに、すごい勢いで捲し立てて喋るので、煙に巻かれたような、よく分からなくなるという不思議なトークだったように思います。

地下鉄サリン事件の他にも、坂本弁護士の件や、オウム真理教が選挙に立候補して落選すると陰謀だと言ってみたり、色々なことが思い出されます。

「あぁ言えば上祐」とか、「サティアン」「ポア」など、当時は流行語のように色々な所でオウム真理教関連の言葉を耳にする日々だったように思います。

最近になって、オウム真理教の元幹部「上祐史浩」氏のインタビューなどをYoutube動画などで視聴して、カルト宗教に魅入られていく過程や、事件を悔いて更生しようとする人の苦しみなど、非常に考えさせられました。以下の記事にまとめてありますので、興味のある方はそちらもご覧ください。



第6位 - 日航機御巣鷹山墜落事故


6位には日航機123便が墜落した「日航機御巣鷹山墜落事故」がランクインしていました。

私は当時幼かったこともあり、飛行機が墜落したくらいの認識しかありませんでしたが、大人になって事故の事を改めて調べて知っていくと、以下に悲惨で凄惨な事故だったのかということに衝撃を受けました。


特に、「上を向いて歩こう」などで有名な「坂本九」さんがこの事故で亡くなっていたことには、本当に驚きました。今も多くの人たちに愛される素晴らしい楽曲を生み出した才能が、こんなひどい事故で無くなられていると知らなかったのです。

そして、何よりも驚いたのは、墜落する飛行機の機長たちの音声データが残っていて、それが一般に流出していて、今もYoutubeなどで音声を聴くことができるということです。この音声はトラウマになりそうなくらい衝撃でした。直前まで必死に何とかしようと頑張り、そして絶望し、最後に恐ろしい衝撃音が、何とも生々しく記録されているのです。

そして、この事故に関しては、不明な点や、合点がいかない点などがあるようで、今も多くの邪推ともとれる陰謀説などが囁かれていて、今年2021年にも被害者遺族が音声データの公開を巡って提訴したりしています。

私にとっても間違いなく印象に残っている事件・事故の一つです。

13位 - 226事件/ 34位 - 515事件


驚いたのが、歴史の教科書に載っているような事件もランキングに入っていたことです。

確かに警視庁140年の歴史の中から選ばれるのだから、不思議ではないのですが、226事件や515事件を選んで/記入した人たちは、歴史に関するお仕事でもしている人なのでしょうか。普通の生活をしていて、印象に残った事件と言われてこれらの事件はちょっと思い出さないような気もします。

ともあれ、これらは確かに大きな事件ではあります。

第二次世界戦時期の日本で起こったクーデター未遂で、日本の政治を動かす重要な方々が犠牲となった、痛ましい事件です。

個人的には226事件よりも、515事件の方が特に印象的ではあります。もちろん事件の規模としては断然226事件の方が大きくて、当時の無線の内容などが今も残っていて一般の人も聞くことができたりするので、多くの人の印象に残りやすいのかもしれません。

515事件は、日本の政治体制が軍部主導に移行するきっかけにもなっていて、大正時代以降に進んだ民主化の波が止まったという意味で、歴史的には非常に大きな意味を持った事件のように思えるのです。


未解決事件について


私自身はあまり未解決事件などに詳しくはないのですが、最近はYoutubeなどでそういった事件を取り上げた動画も簡単に見ることができ、事件の概要などを比較的容易に知ることができます。

警視庁も140年も歴史があれば、その中には解決が出来なかったもの、未だ捜査中のものなども多くあるようです。


未解決事件と言えば「三億円事件」が有名なようですが、私も名前は聞いたことがあるものの、まだ生まれていなかったこともあってあまり詳しくは知りません。ランキングでは4位にランクインしているので、現代の人たちの印象にはまだまだ残っている事件のようです。


個人的には「ナンペイ」の事件である「八王子スーパー強盗殺人事件」については、最近もニュースか何かで情報提供の呼びかけがあったためか、未解決事件としての印象が強いです。ランキングでは11位にランクインしています。この事件は、現場の状況とか周辺の状況とか色々具体的な情報が出回っていて、かなり詳細に事件の事を知ることができますが、犯人に繋がる情報が不足していて、現在も未解決という状況のようです。被害にあわれた若い女性の状況などを知ると、とても悲しくて恐ろしい気持ちになります。

まとめ - 現代の治安の良さへの感謝と自然の驚異 -


この警視庁のアンケートは、警視庁自らが実施していることにとても意義があるように感じます。

これが、一般の人や団体が実施したものだと、どこか情報を操作されたりしていそうで、信用性が著しく低下するように思うのです。

明治時代以降、様々な紆余曲折はありながらも、変わらず日本の治安を維持し続けている警視庁(警察機構)は、本当に素晴らしく、頼もしく感じます。特に最近江戸末期の事件について調べたりまとめたりという作業をしたこともあり、当時の治安の悪さは、現代の平和な時代に生きていると想像できないほどだと感じたのです。何といっても、一般人が刀を持って歩いていて、不敬があったら切り殺される時代なのですから。


また、人々の罪深さを改めて認識させられます。長い歴史の中で、事件や事故が起こらなかった時代というのはなく、人が生きている限り悲しい事件や事故が起きてしまうのです。そのことに思い悩み、宗教などに救いを求める人がいる気持ちも何となく理解できる気がします。

それと、東日本大震災など、人がどうすることもできないような自然災害についても本当に多く、最近でも小笠原諸島の噴火や、南海トラフ地震の予測など、怖いニュースは後を立ちません。我々人間が如何に力なき生物なのかと思い知らされます。



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