2021年8月31日火曜日

ホロライブの偉業(2021)

event_note8月 31, 2021 editBy Fluffy Knowledge forumNo comments

 ホロライブの偉業(2021)

普段、歴史とか政治とか堅苦しい話ばかり記事にしていますが、人並みにサブカル分野にも興味があります。特に、Virtual Youtuber(バーチャルユーチューバー:Vtuber)の業界については、SEとして、また企画部の部長として現役だった頃、その新しいコンテンツ携帯に非常に注目していました。当時はキズナアイが世界的に注目していた頃でした。

その関係もあって、その後の発展についてしばらくの間は注目していましたが、よくあるコンテンツ展開に落ち着きつつあったこともあり、また退職して新しい企画を起こす必要がなくなったこともあって、徐々に興味を失っていました。それから1〜2年経った頃でしょうか。YoutubeのオススメにVtuberがよく出てくるようになったことから、再びVtuber業界のコンテンツを視聴するようになり、そのうちホロライブ(hololive)についても知るところとなったわけです。




今回は、Vtuberという新しいコンテンツ形態において、ビジネスとして成功させつつあるHololiveについて、個人的に思うところをまとめてみようと思います。

ホロライブ(Hololive)とは


ホロライブの基本情報に需要があるのかわかりませんが、まぁ所謂アイドル事務所のVirtual版みたいな、プロダクション事業を行う企業です。


2019年の12月に設立され、当時既に個人で活躍していたVtuberを束ねる形から始まり、それから新しい演者を固まってリリースする形態で事業を拡大しています。

リリース頻度は高くありませんが、3〜5名程度の塊で、これまでに10回程度リリースしています。最初は日本語のみの展開でしたが、英語がしゃべれる日本人の演者や、英語・インドネシア語などを含め、多国語展開も積極的です。

類似したプロダクション事業を行なっている「にじさんじ」と比べると、リリースしているコンテンツを「アイドル」と位置づけ、一人一人を丁寧に管理・サポートしていると感じます。「にじさんじ」は、とにかく数多くリリースする形態で、広い層にアピールする戦略を取っているように見受けられます。

偉業 - 日本らしいコンテンツ展開


海外の人が、日本のイメージを語る際などに、日本といえば「アニメ」という事は非常に有名です。今年(2021年)に行われた東京オリンピック誘致のプレゼンで、ドラえもんが登場し、安倍総理がマリオに扮していた事は記憶にも新しいところです。



それくらい日本のアニメが世界で有名で人気があるわけですが、それと現在の動画配信による収益形態、所謂Youtuberを合体させコンテンツを提供しようという試みは、世界的にも非常に注目されました。Vtuber界の親分とも称される「キズナアイ」は、動画のコメント欄が恐ろしいほど多言語で埋め尽くされ、凄まじい再生回数で、当時はその勢いに恐怖すら感じるほどでした。

日本といえばアニメ・ゲームのサブカル文化


ホロライブの「アイドル」達がやっている事は、Youtubeというプラットフォームで、ゲームをしたり歌を歌ったり、よくあるYoutuberと大して変わりません。

しかし、普通の人がやっているのではなく、見た目がアニメのようなキャラクターな女の子が、きゃっきゃとゲームをしていて、「チャット」を活用して彼女達と双方向にコミュニケーションが取れるというところが、多くの人を惹きつけて止まないようです。

もちろん見ている人は、中に演者がいて、別にアニメ的なキャラクターがしゃべっていると信じているわけではなく、(いや全員がそうではないかもしれませんが)、その原理などを理解した上で、コンテンツに参加したり、視聴を楽しんだりしているわけです。

アニメ的な演出と、流行りのゲームなどを組み合わせ、アイドル的なコンテンツに仕上げて提供する形態が、今の世の中に非常に受け入れられた、と考えられます。

一億の女 - 世界最高のスーパーチャット金額達成


恐ろしいことに、このコンテンツ形態は、Youtubeプラットフォームのお金の動きを大きく歪めていくことになりました。最も顕著に現れたのが「スーパーチャット」と呼ばれる「投げ銭」についてでしょう。

Youtubeのライブ配信におけるチャットは、同時視聴者数が多いと発言数が多すぎて、凄まじい勢いで流れていきます。そのチャットの発言に「お金」を最大5万円まで付与することができ、演者を応援するとともに、発言に「色」をつけることができます。この「色」を見て、演者は応援してくれたチャットメッセージを拾いやすくなり、お金をくれた人に対しては優先的な対応が可能となるわけです。



ホロライブを始めとするVtuberのコンテンツ形態は、この「投げ銭」のターゲットとして非常に適しており、あっという間にそれまでの有名Youtuber達を抜き去り、2020年には世界一の金額を集めるに至りました。その額なんと1億円以上という。その金額を叩き出したアイドルは「1億の女」とまで呼ばれることになりましたが、残念ながら2021年8月現在は引退されています。

箱推しと言われる文化構築


このVirtualなアイドルに対して大金をつぎ込む心理は、正直個人的には理解不能です。まぁ重課金で苦しむスマホゲームプレイヤーが多くいる時代で、そういう人たちに向けてスマホアプリやゲームの企画開発をしていたので、まぁ社会的にはそういう人が多くいるというのは理解しているのですが...。

しかし、このコンテンツ展開について、さらに新しい理解不能な文化「箱推し」なるものが生まれつつあるのが、もう恐怖しかないわけです。この箱推しというのは、演者一人ではなく、なんとその演者が所属しているプロダクションを丸ごとファンとなって応援しようという動きなのです。


これはホロライブをはじめとしたVtuberの業界ならではなのかもしれませんが、コラボ動画などを始め、複数の演者が共演していることが多くあります。特にホロライブは、事務所内部でのコラボ動画やライブ配信が日常的に行われており、一人のファンになると、その周辺のアイドルについても詳しくなっていき、結果丸ごとファンになっていくという現象が起きやすいようです。

苦しい時代を支えたメンバー・スタッフの力


しかし、ここまでVtuberの業界が注目を集め、多くのコンテンツが生まれるようになったのはごく最近のことで、それまでの初期の頃の苦労を考えると、それは想像を絶します。

何と言っても、これまで認知されていなかったコンテンツ業界で、どのようなものを提供すれば良いのかなども含め、すべてが手探り状態だったわけです。当然、ファンも少なく、動画の視聴回数も伸びず、収益も少ないわけです。

出口の見えない、採算がとれるようになるかどうかも分からない、そんな暗闇の中を頑張って歩み続けた活動初期のメンバーの粘り強い頑張りは、本当に賞賛に値します。その苦労が、今は報われていて、新しい活動資金だったり、設備投資だったり、様々な発展に繋がっていて、そんな人たちはファンでなくとも応援したくなるというものです。

まとめ


ホロライブについての最初の記事が、こんな真面目なものになるとは思っていませんでしたが、まぁ思っていることを正直に綴ったらこうなっただけなので、後悔はありません。うん。

私自身は歴史・宗教が好きな元SEですが、人生には常に音楽があり、聴くのも演奏するのも好きな人です。なので、Vtuberに限らず様々な音楽をYoutubeで視聴します。Vtuberのコンテンツでも歌ってみた(Cover曲)は、気に入ったものがあればプレイリストに入れたりループ再生したりして、作業の間などに延々聞いていたりします。

また、英語の口語的な情報も豊富で、とても楽しく視聴できます。

ホロライブは全員の名前を言えるくらいには知っていて動画も人並み程度には見ていますが、特定の推しとかはいません。皆魅力的です。ホロライブの運営形態、コンテンツの質などはとても好感が持てるので、個人的にひっそりと応援していこうかなと思っています。


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