日本教育では教わらない古事記と神道
なんか難しそうなタイトルになってしまいました。
現代の教育において、古事記を起源とする神道については扱われなくなっていますが、これが戦後日本を統治していたGHQの指導によることは有名な話です。
今回は、現在の日本の教育を行う教師が、授業の中でこの点について現代の若い子たちに教えた場合にどうなるのか、またどこまでが問題になるのだろうというところに疑問を持ち、色々と調べてみたくなりました。
古事記については本居宣長の記事でも少し触れました。
古事記は、まぎれもなく日本最古の創世神話であって、天皇家の起源を知ることができる貴重な文書です。
ただ、先に述べておきますが、私はGHQのとった「禁止の方針」について、反対意見を持った人間ではありません。そういった情報をお探しの方には、残念ですが有益な情報をお渡しできないかもしれません。
GHQによる神道禁止
GHQは、戦後すぐに様々な調査を行い、様々な改善や禁止事項を発令していきます。
神道指令(しんとうしれい)
- 1945年(昭和20年)12月15日
また、学校の科目として存在していた「修身」、「国史」、「地理」の授業が廃止されました。軍国主義・国家主義にあたるものとしての措置で、それ以外の科目でも、教科書の該当する部分は黒塗りで対応していたとのことです。
明治維新後に、明治天皇から発せられた「教育勅語」に準じ、「神話的国体観」「主権在君」を育ててきていた日本(大日本帝国)ですが、それが戦争につながったとGHQに判断された、と解釈されたわけです。
反対者の末路
当然、それまで日本の基本的思想というか倫理観の中心になっていたもの、いわゆる宗教が禁止になったわけですから、反対者はでています。
教育者は逮捕されたり罷免されたりといった処罰を、印刷物は製造禁止といった措置が取られました。
象徴天皇制
戦後にGHQの指導の下、新しい憲法「日本国憲法」が策定・施行されます。
- 1946年(昭和21年)11月3日 公布。
- 1947年(昭和22年)5月3日 施行
世の中の反応 - 象徴天皇制 -
意外な事実を知りました。戦争を一丸となって行っていた日本国民からすると、この象徴天皇制については反対意見が多かっただろうと予想していたからです。
(以降 Wikipediaより抜粋)
終戦直後の1946年(昭和21年)に毎日新聞が実施した世論調査では、象徴天皇制への支持が85%、反対が13%、不明2%となっており終戦直後でも国民の多くが皇室の存続を支持している
毎日新聞の世論調査では、この象徴天皇制は80%以上の人が受け入れています。終戦から1年しかたっていません。
正直、人生の中で信じていた宗教が否定され、神様としてあがめていた人が普通の人だ、と宣言されたとき、それを私は素直に受け入れることができるのでしょうか。
同じように神としてあがめられた現実の人としてイエスは有名ですが、彼が普通の人だと言われて、信者や弟子の方々はそれを受け入れられるのか、という問題と同じように思います。
戦争に負けたことで神への信仰が揺らいでいたということなのでしょうか、分かりません。
まとめ
ちょっと取り扱う内容が深すぎました。「八紘一宇」という聞き覚えのない単語まで出てきました。これは同じくGHQによって禁止された言葉の一つで、現代人である私はその単語すら知らない状態という驚愕の事実です。
この辺りはもう少し掘り下げていきたいと感じています。
(追記)
八紘一宇については、別途色々調べて記事にしてみました。
戦争に負けて、天皇陛下が普通の人であることを受け入れ、それまでの信仰であった国家神道も禁止とされ、無宗教と呼ばれる日本人の思想が形成されました。
それが正しかったのかは分かりませんが、以降日本人は戦争を行わずに済んでいます。国際社会が戦争に向かわなくても良いように成長したとも考えられますが、少なくともGHQの統治は失敗ではなさそうに思います。
戦後急速に発展した日本は、今後アメリカとの協力関係も維持しつつ、世界の中でどのような役割を果たしていくのか見てみたい気持ちで一杯ですが、人間の寿命が短いのが本当に悔やまれます。
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