2021年9月25日土曜日

Tiktokという中国に監視されているアプリ

event_note9月 25, 2021 editBy Fluffy Knowledge forumNo comments

監視社会の中国について考える


最近何かと話題になる中国ですが、今回は中国の情報の扱いについて注目し、考えていってみます。

中国は、現在中国共産党による一党独裁の政治体制を続けていますが、その政治の中でも特徴がある事の一つとして「情報統制」があるでしょう。特にインターネットなどの情報について制限をかけているというのは有名な話です。


情報を制限したり、監視したりすることは、国家の運営において重要ではありますが、個人のプライバシーや自由を束縛する危険性もあり、日本を始め先進諸国ではあまり良いものとはされていないと認識しています。

この認識も、正しいことなのかは人の価値観によりますが、そもそもどのような情報統制・監視が行われているのかから見ていきます。

Tiktokは中国企業のアプリで監視対象


現在、スマートフォンアプリのTiktokは、特に若い人の間で流行し、日本人も含めて多くの人が利用しています。スマートフォンにはカメラ・マイクとインターネットの環境が整っているため、実にスマートフォンらしいアプリケーションと言えるのではないでしょうか。

しかし、大人気のこのスマートフォンアプリが、中国の企業が開発したものだということはあまり知られていないように思います。


このアプリケーションで投稿された動画は、中国の情報検閲を受けているようで、とある動画が中国で問題とされて、投稿者のアカウントが停止されたことで、一躍有名な事実として認識されるようになりました。


新疆ウイグル自治区の人権問題については、ここでは深く触れませんが、中国政府は、このような中国共産党にとって不利益となるような情報は、インターネット上から削除したり、閲覧できなくするような方針をとって、情報統制を行っているのです。

このような事例としてもっと有名なものとしては、天安門事件があるでしょう。

中国最大の黒歴史 - 天安門事件


中国は、中国共産党の一党独裁で政治が行われていますが、全国民がそれに納得しているわけではもちろんありません。

ロシアが民主的な国家になったこともあって、中国国民たちの間でも、中国を民主的な国にしようという動きが高まりました。世界でも稀にみる規模のデモ活動が天安門前の広場で行われます。この時に、中国政府はこれを鎮圧するため、武力行使を行います。

つまり、公平な政治を求める声を、軍隊で持った抑えつけ、さらには多くの犠牲者を出します。犠牲者の数は、中国の発表(319人)に信頼性がないため、はっきりとは分かりませんが、数千人とも数万人の死者が出たともいわれています。


この事件は、共産党独裁の政治を続けていく上で、極めて問題となるため、中国の公的な文書はもちろんの事、インターネットの発言に至るまで、この件については言及することが許されていません。噂では、インターネット掲示板にこの「天安門事件」の文字を書き込むと、警察機構の方々がお迎えに来てくださるとか。

日々の生活にまで監視の目が強烈に行われている中国政府には、他国の人間からすると恐怖でしかないのですが、意外と中国の人は気にしていないようにも見えます。

電子マネーが浸透したが、購入履歴は国へ


日本では、現金と電子マネーが両方現役ですが、中国では紙幣がほぼ完全になくなり、電子マネーでの決済が日常となっています。

この背景には様々な原因が考えられますが、元々通貨偽造の問題などもあり、電子マネーが推奨されていたというのもありますが、大きな要因は電子マネー決済を国が強力に推し進めたことにあるでしょう。


これは、電子決済を行うと、その国民が「何処で何を購入した」とか、どういった生活や趣味などをしているかという情報を収集できるからとされています。合わせて、各所に監視カメラも設置されており、要注意な人は顔認証で行動も注意深く監視されているとのことです。

便利な反面、完全にプライバシーなどない状態ではありますが、それを悪用されないのであれば、意外と便利なこともあるのかもしれません。どうせなら、監視していることを前面に押し出して、Amazonのように、オススメの商品とか特売の情報とか、自分に関連する情報を提供してほしいような気すらします。

中国国籍の人民は全員スパイの義務 - 国家情報法


そして、最後は法律について少し言及しておきます。

中国には、「国家情報法」という法律があります。これは、例え外国にいたとしても、中国国民ならば、そこで知り得た情報を国に報告する「義務」が生じるというものです。


つまり平たく言うと、中国からの外国人旅行客は、例え一般人であったとしても、それは中国共産党の諜報機関(スパイ)という訳です。実際にどのくらい履行されているのかは知る術がありませんが、法律として定められている以上、ある程度の拘束力のあるものと推察されます。

日本国民は、このことを念頭に入れておく必要があるでしょう。

国防に直接関連下情報に関わる人というと、あまりいないのかもしれませんが、中国に対して何が有益な情報か分かりませんので、残念ながら中国人に対する情報提供は慎重になるべきでしょう。それが例え信頼している仲間であってもです。

まとめ


中国共産党の情報統制・監視社会は、日本から見るとやはり少し特殊で、プライバシー侵害的な気持ち悪さがあります。

しかし、実際にそのことを不快に感じ、不利益を被っている中国人はあまりいないのではないでしょうか。大きな問題になっていれば、国民からの不満などが、様々な事件という形で表面化してきそうなものです。それも含めて情報管理されてしまっていると、我々には知る術がないわけですが。

個人的な意見


個人的には、個人の情報まで集めて管理する膨大な作業量/リソースがもったいないように感じてしまいますが、中国政府的には統治を揺るぎないものとするために必要な措置なのでしょう。

国民に対しても何らか利益が還元されていれば、お互い利益を享受できて、国策として悪くなさそうにも思いますが、今のところ一方的に収集されるだけのようなので、正直やっぱり賛成はできかねるかなという感想です。

「これまで」と「これから」


中国人についても、これまでSEとして何度もそういったエンジニアと関わってきましたが、当時は国家情報法なんて法律しらなかったですし、何か重要な機密を渡してしまっていたのかと思うと、少し怖くなります。今現在は、中国人との関りはないので、何の心配もありません。

中国の事を見直してみましたが、振り返って考えると、我々日本はどうなのでしょうか。日本の作成したサービスなどはどうなのでしょうか。我々が知らないうちに、大切な情報も収集されているかもしれません。常に必要な防御策を講じ、自分の身は自分で守るため、注意を怠らないようにしましょう。


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