2021年9月16日木曜日

ブラッディー・マリーの血塗られた由来

event_note9月 16, 2021 editBy Fluffy Knowledge forumNo comments

ブラッディー・マリーの由来は軽くホラー


皆さんは、ブラッディー・マリーというカクテルをご存じでしょうか?

場合によってはブラッディー・メアリーと呼ばれることもある、非常に有名で人気のあるカクテルの一つですが、実はこのカクテルの名前の由来は、少々恐ろしいものです。確かに名前からして「血塗られたマリー」なので、良い感じはしないですよね。

今回は、このカクテルの作り方などから、由来、そして幽霊のようなオカルト的なお話まで掘り下げていってみることにします。

カクテルとしてのブラッディー・マリー


ブラッディー・マリーというと、カクテルの名前がまず思い浮かぶのではないでしょうか?


未成年の人からすると、オカルトの方が多いのかもしれませんが、お酒を飲む世代にとっては、どのお店でも飲むことが出来る有名なカクテルとして馴染みがある名前でしょう。

トマトジュースを使った爽やかなカクテルは、トマト好きはもちろんですが、女性にも人気です。逆に、トマトジュースが苦手な方は、風味は完全にトマトなので、このカクテルは苦手かもしれません。


上記の美しい写真に惹かれ、本格的にカクテルを紹介されているページを一つ掲載しておきます。

標準的なレシピ

一般的には、以下のレシピで作ります。Wikipedia調べです。

ウォッカ - 45 ml
カット・レモン - 1/6個
トマト・ジュース - 適量

ブラッディー・マリーが好きな人は、さらにタバスコとかコショウとか付け加えて飲んでいるイメージがあります。ウォッカさえ準備できれば、トマト・ジュースを用意するだけで簡単に作れるカクテルでもあり、その辺りも人気・有名な理由なのでしょう。飲み会をする際などに、お手軽簡単カクテルとしてもおすすめです。

ブラッディー・マリーの由来


さて、ここからが本題です。

ブラッディー・マリーというのは、日本語にすると「血塗られたマリー」や「血みどろのマリー」という意味です。

由来は、16世紀のイングランド女王「メアリー1世」の異名です。


「メアリー1世」は、即位した後に300人を超す人間を処刑したとして、「血まみれメアリー」(Bloody Mary)と呼ばれ、恐れられました。彼女は何故そのようなことをしたのか、もう少し詳しく見ていきます。

プロテスタント信者を弾圧・処刑


メアリー1世は、何の意味もなく人を処刑した訳ではありません。処刑対象となったのは、すべて「プロテスタントの信者」です。処刑対象には、女性や子供も含まれています。


プロテスタントというのは、キリスト教の一つの宗派です。ローマに教皇がいる有名なカトリックとは、古くから対立しています。プロテスタントという意味自体が「抵抗する」という意味でもあります。

カトリックとプロテスタントの分かりやすい違いは、上の画像のようないわゆる「偶像崇拝」を「推し進めるのがカトリック」、「禁止するのがプロテスタント」です。教会にこういった拝むものがあれば、それはカトリック教会と思ってほぼ間違いないでしょう。

メアリー1世が即位した時代のイングランドは、宗教的に不安定な状況でした。彼女自身は、即位する前から敬虔なカトリック信者でした。

ではなぜ宗教的に不安定な状況かも少し見てみることにします。

父親(ヘンリー8世)が「離婚するため」に宗教を作る


メアリー1世(Bloody Mary)の父親、ヘンリー8世も歴史上非常に有名です。

一般的には、不名誉な点で有名な人物でしょう。何故なら彼は非常に個人的な理由で、国の宗教を勝手に作り替えた人だからです。


カトリック教においては離婚は禁止」というのが原則で、離婚すること自体が基本的にはできません。ですが、婚姻自体がそもそもなかったする方法など、様々な対策が存在はしていたのですが、ヘンリー8世の離婚要望はカトリック教会では叶わず、彼は「宗教改革」を推し進めることになります。

そして、「イングランド国教会」という新しい宗教を立ち上げ、自分自身をイングランド国教会の長とし、カトリック教会から離脱します。

このような経緯があり、娘の「メアリー1世」(Bloody Mary)は、父親の無茶な宗教改革を覆し、カトリック教会に復帰するということに繋がっていくわけです。

海外版「こっくりさん」としても有名


実はこのブラッディー・マリーというのは、カクテルとしてだけでなく、アメリカでは「肝試し」「幽霊」としても非常に有名です。日本だと、学生の間に流行する「こっくりさん」のような位置付けでしょうか。


日本の「こっくりさん」のような降霊術とは違い、実際に幽霊を呼び出すらしく、アメリカらしいというか、ちょっと過激です。しかも、下に詳しく紹介しますが、この呼び出された幽霊は、結構アクティブに攻撃してくるそうです。

興味ある方や肝を試したい方のために、簡単なやり方を掲載しておきます。くれぐれも自己責任でお願いします。

幽霊の呼び出し方など


呼び出す方法は、真夜中に一人で鏡の前に立ち3回名前を呼ぶという単純なものです。

呼び出された幽霊(Bloody Mary)の容姿は、血まみれの衣装を身につけている長い髪の若い女性とされています。

そして恐ろしいのが、呼び出した幽霊の行動についてでしょう。なんと、呼び出した幽霊は顔を引っ掻くなどの実害を与えてくるというのです。様々な説がありますが、共通しているのは「何らかの怪我を負う」ということで、場合によっては死に至る場合もあるとか。


現在はYoutubeなどの動画サイトでも、この実験をやった動画なども多く公開されていますので、興味のある方や、自分では怖くてできないという方は、そちらを見てみるのもよいかもしれません。検索する場合は[bloody mary challenge]などのキーワードがお勧めです。海外の動画が沢山見つかるでしょう。

まとめ


今回はイングランドの歴史についてなのか、宗教改革などを含めた宗教の記事なのか、はたまた只のお酒レシピ紹介なのか、かなり色々な要素が混ざった記事になりました。

私自身はトマトジュースが得意ではないので、あまりブラッディー・マリーは好んで飲むことはありませんが、今回のこの雑学を、他の人が注文した時などに教えてあげて、場を盛り上げるのにでも活用してください。

個人的には、こういった日常のそばにある歴史的な雑学は大好物です。類似したもので、少し前に記事にしたGODIVAの件もよかったら見てみてください。


歴史上の宗教弾圧した人の扱い


今回記事に出てきたメアリー1世は、プロテスタント弾圧もあってBloody Maryと異名されるようになりましたが、私の中で歴史上宗教弾圧をした有名な人と言えば、やっぱり「暴君ネロ」でしょうか。


ネロはローマ帝国の5代皇帝ですが、後の世では「暴君」と異名を付けられてしまいました。そんな彼は、「人類史上初めてキリスト教徒を迫害」し、さらにキリスト教の12使徒の一人ペテロを逆さ十字架にかけたとされます。(当然ながら、諸説あります)

宗教に対して政治的な圧力をかけた人というのは、後世にまでその悪名を轟かせられるという、非常に不名誉な名の残し方をするようです。政治家の皆様はご注意ください…。


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