2021年9月19日日曜日

相手の評価を高める3つの方法

event_note9月 19, 2021 editBy Fluffy Knowledge forumNo comments

仕事の評価を高めるマインドと実践方法


今回は私が管理職だった時に、よく部下や後輩に「教育」として話していた内容をまとめてみます。

私自身はSE(システムエンジニア)として働いていたので、IT系のいわゆるソフトウェア開発の仕事をまとめ、社内へ指示を行い、それを納品するという仕事を主に行っていました。


つまり、基本的に成果物と言えばプログラム系のソフトウェアに準ずるものではありますが、概ね何にでも当てはまるのではと思います。同じIT系のお仕事でも例えば資料に準ずるもの(仕様書や設計書、テスト結果書)なども同じです。

考え方の基本から、取るべき行動について順番に解説します。

相手の要求を理解したつもりになるな


大事なことはコレです。

絶対に相手の要求を理解したつもりになってはいけません
社外からの請負仕事でも、上司からの仕事の指示でも同じことです。

相手の要求を取り纏めるSEの私が言うのかと思われるかもしれません。しかし、話している人も聞いている人も、別の人間です。脳内がシンクロしているわけではなく、言葉でイメージや希望するものを伝えるのです。


その中には、伝えきれていないものなども絶対にあるのです。可能な限りその齟齬を無くすように、お互いが最善の努力をしますが、まずゼロにはなりません。細かなことまで言わなくても当然分かってくれるだろうと、あえて言わないことも当然あります。

この事を理解していることは、非常に重要です。

つまり、「請けた内容を素直に達成すると、それは必ず評価を下げる」ことになるのです。

評価を上げるには相手の「驚き」が必要


「驚き」というのは、これはもちろん良い意味でのことです。

良い意味で相手の期待を裏切らなければ、評価というのはあがりません

「そこまで話していなかったのに」だったり、「え?そんなものまで付けてくれるの?」といったような、驚きがあれば、それはそのまま「凄い親切だ」「ありがたい、また次も頼もう」と肯定的な印象に繋がります。


相手の要求の話と合わせると、つまりはこういうことです。
  • 相手の要求通り : 80点
  • 相手の要求以上 : 100点
  • 相手の要求を凌駕 (驚き) : 120点
驚くことに、相手の要求を超える成果を出しても、それでようやく100点(プラスマイナスなし)なのです。相手の要求に含まれていないものでも、「言われなくてもやって当然」なものは、評価に値しないのです。残念ながら、それくらいは常識なのです。

つまり、それをさらに超えたもの、相手が驚くような、想像を超える結果でなければ、評価というのは上がっていきません。

それでは、具体的にどういった手法で取り組んでいけばよいかをみていきます。

1. 「品質」の高い成果物


最も難しく、評価が高まる方法から行きましょう。

相手の要求よりも、圧倒的に「品質」が高いものは、相手からの評価が爆上がり間違いなしです。

細部まで行き届いたものだったり、仕様書以上の提案要素を含んだ中間成果物だったりなどのことで、もちろん全く問題が発生しないことは最低条件です。相手からのちょっとした情報なども忘れずに覚えておき、そのことを活用できるチャンスがあれば、積極的に生かしましょう。


しかし、この方法で評価を上げるためには、スケジュールだったり、人的リソースだったり、困難なことも多いのが現実です。絶対に無理をしないように。無理をすると、必ずどこかで歪がでます。可能な範囲で検討することが大事です。

品質で相手を驚かすことが難しそうな場合は、次の手を考えます。

2. 成果を出す「速度」


相手へ納品物を提出したり、報告したりなど、様々なパターンがあるかと思いますが、与えられた仕事・指示を達成するのを、相手と取り決めたタイミングよりも早く行うのです。

これは「品質」という、ある種無限大の挑戦とは異なり、誰にでも努力すれば達成できる可能性のあることでしょう。


つまり、相手からの要求以上(100点)の成果物を、相手の取り決めよりも早く提出することで、「え?もう出来たの?」と驚かすわけです。当然ながら、早く提出しても品質が悪ければそれは逆効果なので、やはり無理は禁物です。不安要素があれば、決められたとおりのスケジュールで行きましょう。

この方法は、様々な場面で有効なので、是非試してみることをお勧めします。

前提として、「要求を理解したつもりになるな」があってのことです。言われたことだけを期日より早く提出してしまうと、「あぁこの人は言われたことだけをやるタイプ」と、できない人認定されますので、気を付けてください。

仕事の「速度感」も大事


相手に対しての、報告・連絡・相談も非常に重要です。
よく頭文字を集めて「ホウレンソウ」と言われます。

この中で、相手への報告や連絡において、自身の行動予定を伝える場合は「必ず達成する期日を提示」します。

例えば、「~に関する資料をお送りいたします」であれば、「~に関する資料を今週中にお送りします」のようにです。これは、納品とかそういったことだけではなく、すべてにおいてです。基本的には自分の首を絞めるような形になります。

これを行うと、相手には「仕事の速度感」が伝わると共に、相手側も結果がでる予定が見えるようになり、行動スケジュールが立てられることになります。

結果として「仕事をし易い相手」になるわけです。


日程を送ってしまった以上、自分もそれに向けて追い詰められる訳なのですが、そこはもう頑張りましょう。何度も言いますが、無理はいけません。必要十分な日程を、普通に伝えましょう。

不測の事態が発生した場合は、相手にその旨を普通に伝えます。その際、当初の日程を維持不可能な場合は、新しい日程を提示することを忘れないように。

3. 「量」の多い成果物


「品質」も「速度」も、相手の想像を凌駕することが難しそうな場合も結構あります。

その場合でも諦めないことが大事です。

最後の手段は「量」で驚かすことを検討します。

「煙に巻く」に近い感じではありますが、悪いものを隠すために行うわけではありません。モノによってはそもそも量を稼ぐことが難しい場合も多々あります。よく使うのは「文書」「資料」などのパターンです。


相手の要求するイメージを超える物が想像できず、指定された期日の前倒しも難しそうな見込みの場合、できる限り沢山の量となるように成果物をまとめます。範囲があるものであれば、予定よりも広い、でも良いでしょう。

「資料」のページ数が多い、行数が多いや、「印刷物」の厚さが分厚いとか、冊数が多いなどです。相手が「驚く」顔を想像しながら、とにかく量を増やします。

ただし、意味のない水増しは絶対に禁止です。相手を不快にし、さらに仕事の邪魔をします。必ず意味のある内容で、相手に有益なもので、量を増やしましょう。

まとめ


さて、今回はまじめに教育について語ってみました。

すごい偉そうなことを書いていますが、もちろん世の中広いので様々な意見もあるでしょう。この考えには賛同できないと言われる方もいるかと思います。

ですが、このマインドで仕事に取り組みすれば、必ず良い結果がでるでしょう。

くどいようですが、無理や背伸びは基本的にはいいことありません。ただ、自分の力量を正しく判断し、相手のことを理解したつもりになる慢心を絶対に禁止です。どんなに相手と親しい場合でも、です。

このことが分かっていれば、何度かお話したり、メールを交わしたりすると、相手の仕事の力量が読めるようにもなります。一緒に組んで良い仕事が出来そうかどうか、よく見極めましょう。

これを読んで、是非相手のことを真剣に考える良い仕事をしてください。お願いします。

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